集落の一番奥の高台にあるこの家は、周囲の住宅に比べ少し大きく、造りも一見旅館のように見えます。近づいて良く見ると人の出入りした形跡が全くありません。近くにいたお爺さんに「ここは旅館ですか?」と聞くと、「そこは昔の庄屋さんの家で、今は空家になってるだ。」と教えて下さいました。屋根には120cm程の積雪があり、周囲の家ではみな屋根雪下ろしをしているのに、ここだけは手づかずのままです。大丈夫なのだろうかと軒裏を見ると、3寸(90mm)角の垂木が2尺(606mm)ピッチに配置されていたので、これにはちょっと驚きました。庄屋さんの家だから特別なのかと思いましたが、周囲の家もみな同じ構造になっていて、ここ深原が豪雪地域であることを、改めて感じさせられました。昔は300cm以上降ったものだそうです。
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